「障しょうがい者しゃの就労しゅうろうを考かんがえるつどい2011　就労しゅうろうへのチャレンジは続つづく～これまで、そしてこれから～」のご報告ほうこく

　11月がつ11日にち（金きん）、三鷹市みたかし・武蔵野市むさしのし・ハローワーク三鷹みたかの３所しょ合同開催ごうどうかいさいで「障しょうがい者しゃの就労しゅうろうを考かんがえるつどい2011　就労しゅうろうへのチャレンジは続つづく～これまで、そしてこれから～」を三鷹産業みたかさんぎょうプラザにて行おこないました。合同開催ごうどうかいさいは今年ことしで４回目かいめになります。
今回こんかいのつどいは、三鷹市みたかし障しょうがい者しゃ就労しゅうろう支援しえんセンターかけはしと武蔵野市むさしのし障害者しょうがいしゃ就労しゅうろう支援しえんセンターあいるが5年目ねんめを迎むかえたため、障しょうがい者しゃの就労しゅうろうについて近年きんねんの変化へんかを振ふり返かえり、これからの動向どうこうを理解りかいすることによって、今後こんごも続つづく就労しゅうろうへのチャレンジに活いかすことをテーマにしました。

開会かいかいにあたり、武蔵野市むさしのし邑上守正むらかみもりまさ市長しちょうからは、武蔵野市むさしのしの障害者しょうがいしゃ計画けいかくのなかで自立支援じりつしえん、就労しゅうろう支援しえんは大おおきなキーワードであり、市しの様々さまざまな取とり組くみの中なかで市役所しやくしょも障しょうがい者しゃの実習じっしゅうの場ば、雇用こようの場ばとして考かんがえていくべきと市役所しやくしょでの実習じっしゅうを行おこなっているが、今後こんごは本格的ほんかくてきな雇用こようにつながればと思おもっているとのお話はなしをいただきました。
三鷹市みたかしからは、津端修つばたおさむ副市長ふくしちょうからごあいさつと公務こうむのため欠席けっせきの清原慶子きよはらけいこ市長しちょうからのメッセージをご代読だいどくいただきました。
（メッセージはこちら→http://kakehashi.gr.jp/pdf/20111214_mitakashichou.pdf　）
講演こうえんの一番目いちばんめには、ハローワーク三鷹みたか雇用指導官こようしどうかんの伊藤美輝いとうみき氏しより「障しょうがい者しゃ雇用こようの現状げんじょうについて」というテーマで、民間企業みんかんきぎょうでの障しょうがい者しゃの雇用こようが増加ぞうかしていること、障しょうがい者しゃの新規求職しんききゅうしょく申もうし込こみと新規就職者しんきしゅうしょくしゃについては精神せいしん障しょうがい者しゃの増加ぞうかが顕著けんちょであるという現状げんじょうが報告ほうこくされました。また、障しょうがい者しゃ雇用こようが進すすんできた企業側きぎょうがわの要因よういんとしては企業きぎょうの社会的責任しゃかいてきせきにん（CSR）や法令順守ほうれいじゅんしゅ（コンプライアンス）、障害者しょうがいしゃ雇用こようへの意識いしきの高たかまりなど、障しょうがい者しゃ側がわの要因よういんとしては当事者とうじしゃの働はたらきたいという意欲いよくの高たかまりと障害者しょうがいしゃ自立支援法じりつしえんほうによる就労しゅうろう支援しえんの充実じゅうじつ、ハローワーク側がわの要因よういんとしては就職件数しゅうしょくけんすうの目標設定もくひょうせっていやトライアル雇用こようの活用かつよう、関係機関かんけいきかんとの連携れんけいが挙あげられました。今後こんごの推進すいしんには関係機関かんけいきかんとのチーム支援しえんと、雇用経験こようけいけんのない企業きぎょうへの支援しえんや中小企業ちゅうしょうきぎょうに対する雇用促進こようそくしんが重要じゅうようであると説明せつめいいただきました。

二番目にばんめは、埼玉県立大学さいたまけんりつだいがく保健医療福祉学部ほけんいりょうふくしがくぶ教授きょうじゅ朝日雅也氏あさひまさやしより「障しょうがい者しゃ雇用こよう及および支援しえんの10年間ねんかんの変化へんかとこれから」というテーマで、まず障害者しょうがいしゃ雇用こよう対策基本方針たいさくきほんほうしんの10年間ねんかんの変遷へんせんなど政策上せいさくじょうの変化へんかを説明せつめいいただいた後のち、10年間ねんかんの変化へんかを障しょうがい当事者とうじしゃや家族かぞく、企業きぎょうや職場しょくば、支援者しえんしゃの三みっつの側面そくめんから調査結果ちょうさけっかをもとに報告ほうこくいただきました。当事者とうじしゃや家族かぞくの変化へんかとしては、就労しゅうろうへの意欲いよくや意識いしきの高たかまりが見みられました。企業きぎょうや職場しょくばの変化へんかについては、企業きぎょうの社会的責任しゃかいてきせきにん（CSR）や法令順守ほうれいじゅんしゅ（コンプライアンス）以外いがいの障しょうがい者しゃ雇用こようのメリットが再確認さいかくにんされることにより、障しょうがい者しゃ雇用こようが増加ぞうかしていることが報告ほうこくされました。支援者しえんしゃについてはジョブコーチ支援しえんが広ひろく知しられるようになり、当事者とうじしゃの職業準備性しょくばじゅんびせいを重視じゅうしする考かんがえ方かたが、環境調整かんきょうちょうせいや人的資源じんてきしげんを重視じゅうしする考かんがえ方かたに変化へんかしていることが説明せつめいされました。これからの展望てんぼうとしては、国連こくれん障害者しょうがいしゃ権利条約けんりじょうやくの批准ひじゅんに向むけて職場しょくばにおける合理的配慮ごうりてきはいりょを具体化ぐたいかしていくことや、地域ちいきにおける就労しゅうろう支援しえんのマネジメントが重要じゅうようとお話はなしいただきました。
　
三番目さんばんめの講演こうえんでは、横河電機よこかわでんき株式会社かぶしきがいしゃ人事企画部じんじきかくぶ平田裕美子氏ひらたゆみこしより「企業きぎょうにおける障しょうがい者しゃ雇用こよう」についてお話はなしいただきました。横河電機よこかわでんき株式会社かぶしきがいしゃ及およびグループ会社かいしゃにおける障しょうがい者しゃ雇用こようは1992年ねんより取とり組くみが始はじまり、2011年ねん6月がつ1日にち現在げんざいで雇用率こようりつが横河電機よこかわでんきは2.06％ぱーせんと、グループ算定さんていは2.25％ぱーせんとになり、1993年ねんより継続けいぞくして法定雇用率ほうていこようりつを達成たっせい、超過ちょうかしていると報告ほうこくをいただきました。障しょうがい者しゃ雇用推進こようそくしんのための取とり組くみとして、バリアフリーなどの社内整備しゃないせいびや所属先はいぞくさきでの個別こべつの工夫くふうや対応たいおう、状況確認じょうきょうかくにんや相談そうだんへの対応たいおうなどを行おこなっており、配慮はいりょすべきことは人ひとそれぞれなので、当事者とうじしゃから意向いこうを伝つたえてもらうようにしているというお話はなしがありました。また、グループ各社かくしゃでの知的ちてき障しょうがい者しゃの雇用状況こようじょうきょうや、1999年ねんに設立せつりつした特例子会社とくれいこがいしゃ（横河よこかわファウンドリー株式会社かぶしきがいしゃ）での業務内容ぎょうむないよう、さらにはメンタルヘルスの推進すいしんとして行われているEAPいーえいぴー（Employee Assistance Program）など、企業きぎょうにおける幅広はばひろい取とり組くみをご紹介しょうかいいただきました。

最後さいごに、武蔵野市むさしのし障害者しょうがいしゃ就労しゅうろう支援しえんセンターあいると三鷹市みたかし障しょうがい者しゃ就労しゅうろう支援しえんセンターかけはしから開設後かいせつご5年間ねんかんの報告ほうこくと、就労しゅうろうしている登録者とうろくしゃからの体験発表たいけんはっぴょうを行おこないました。
あいるは10月末がつまつで登録者とうろくしゃが234名めいに増加ぞうかし、約やく5割わりが精神せいしん障しょうがいの方かたで最もっとも多おおくを占しめ、近年きんねんは発達はったつ障しょうがいの方かたが増ふえているということでした。現在げんざい力ちからを入いれていることとしては、職場体験実習先しょくばたいけんじっしゅうさきの企業開拓きぎょうかいたく、市役所内しやくしょないの職場実習しょくばじっしゅう、ネットワーク会議かいぎの開催かいさいなどがあげられました。あいる登録者とうろくしゃの発表はっぴょうは、そろそろ就職後しゅうしょくご1年ねんになる発達はったつ障しょうがいの方かたでした。あいると出会であうまでの困難こんなんや就職しゅうしょくまでの道みちのりを自みずからの思おもいを含ふくめて率直そっちょくに誠実せいじつに語かたっていただき、この間かんのご本人ほんにんの頑張がんばりやあいるの支援しえんを会場全体かいじょうぜんたいで共有きょうゆう、共感きょうかんすることができたようでした。
かけはしは9月末がつまつで登録者とうろくしゃが188名めいに増加ぞうかし、約やく4割わりが精神せいしん障しょうがいの方かたで最もっとも多おおくを占しめ、発達はったつ障しょうがいや高次脳機能こうじのうきのう障しょうがいの方かたも増ふえる傾向けいこうが見みられました。現在げんざい力ちからを入いれていることとしては、職場体験実習しょくばたいけんじっしゅうや雇用こようのための企業開拓きぎょうかいたく、生活支援せいかつしえんの事業所じぎょうしょ、特とくに相談支援そうだんしえんの事業所じぎょうしょとの連携強化れんけいきょうかなどを挙あげました。かけはしの登録者とうろくしゃからの発表はっぴょうは、かけはしの開設時期かいせつじきに就職しゅうしょくし5年ねんが経たった知的ちてき障しょうがいの方かたでした。かけはしの担当たんとうスタッフによるインタヴュー形式けいしきで職場しょくばの様子ようすをスライドでご紹介しょうかいしながら、かけはしによる就職初期しゅうしょくしょきの支援しえんや、支援しえんの経過けいかと生活せいかつの変化へんかなどを力強ちからづよくご報告ほうこくいただきました。会社かいしゃの上司じょうしの方かたからの「続つづけて仕事しごとをして欲ほしいと思おもっています」という暖あたたかいメッセージも届とどき、上司じょうしや同僚どうりょうと良よい関係かんけいを築きずき、仕事しごとも生活せいかつも楽たのしく充実じゅうじつしていることが伝つたわってきました。

　質疑応答しつぎおうとうでは支援者しえんしゃや当事者とうじしゃの方々かたがたから積極的せっきょくてきにご質問しつもんをいただき、時間じかんが足たりないことが残念ざんねんでした。

当日とうじつは当事者とうじしゃ、ご家族かぞく、企業きぎょうの方々かたがた、福祉ふくし・教育関係者きょういくかんけいしゃ、行政ぎょうせいの方々かたがたなど、約やく150名めいの方々かたがたにご参加さんかいただきました。今回こんかいは例年れいねんより多おおくの市内外しないがいの企業きぎょうの方々かたがたにご参加さんかいただき、ご関心かんしんの高たかいことを実感じっかんいたしました。ご参加さんかいただきました皆様みなさま、ありがとうございました。
また、ご後援こうえんをいただいた三鷹商工会様みたかしょうこうかいさま、三鷹市みたかし社会福祉協議会様しゃかいふくしきょうぎかいさま、武蔵野商工会議所様むさしのしょうこうかいぎしょさま、武蔵野市民むさしのしみん社会福祉協議会様しゃかいふくしきょうぎかいさまには広報活動こうほうかつどうにもご協力きょうりょくいただきましたので、多おおくの方々かたがたの参加さんかに結むすびついたものと、大変たいへんありがたく思おもっております。この場ばを借かりて心こころより御礼おんれい申もうし上あげます。

　参加者さんかしゃの約やく6割わりの方々かたがたにアンケートにお答こたえいただきました。
・当事者とうじしゃの発表はっぴょうは共感きょうかんするところが多おおく、自分じぶんも頑張がんばろうと思おもった。
・障しょうがい者しゃを雇用こようする中小企業ちゅうしょうきぎょうの話はなしを聞ききたい。
・定着支援ていちゃくしえんの今後こんごのあり方かたについて知しりたい。
・当事者とうじしゃが就労しゅうろうに向むけて準備じゅんびすることが知しりたい。
など多おおくのご意見いけんをいただきましたので、来年らいねんも皆様みなさまの期待きたいに応こたえられるような「障しょうがい者しゃの就労しゅうろうを考かんがえるつどい」を開催かいさいしたいと思おもっております。
　
また来年らいねんのご参加さんかをお待まちしております。